80年代の再来 日本で復刻がブームに

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『日本経済新聞』が4月18日に伝えたところによると、日本に「サテライトヤング」という音楽ユニットがいる。リーダーは草野絵美。ユニット名と同じで、楽曲に1980年代の雰囲気がある。彼女たちは昔のアイドルのヘアスタイルとダンスをまね、「プロデューサー巻き」をしている。30年前を彷彿とさせる作品は日本国内だけでなく海外でも人気を呼び、2017年には米国のミュージックフェスティバルにも登場した。草野絵美は1990年生まれ。彼女は、「図書館のCDはレンタルCDと違って無料」と話す。小中学生の頃、彼女は図書館で80年代のCDを借りたことがきっかけで松田聖子、田原俊彦、中森明菜、本田美奈子、南野陽子らアイドルとポップミュージックに夢中になった。また、『がんばれ!!ロボコン』や『ひみつのアッコちゃん』などの懐かしいアニメと特撮作品も好きだった。彼女は、「これらの作品はどれもキラキラしていて魅力的。米国では80年代ドラマのトリビュート作品が人気。当時の作品には時代を越えた美しさがある」と話す。日本では、元号が平成に変わった前後(1989年前後)のバブル文化の再評価と復刻ブームが続いている。お笑いタレントの平野ノラの「バブルネタ」は人気があり、日本の高校のダンスコンテストでは大阪府立登美丘高校ダンス部が「バブリーダンス」で準優勝した。2010年に復活した東京六本木のディスコ「マハラジャ」では、昔を懐かしむ中高年のほか、若者の姿も多く見られる。JR東日本のスキーイベントの広告は30年前の映画『私をスキーに連れてって』に主演した原田知世を起用 音楽ユニットのサテライトヤングが国内外で注目されている 博報堂生活総合研究所は2017年2月から3月にかけて、15世帯の子供のいる家庭に調査を実施した。その結果、ドラマ『幽幻道士&来来!キョンシーズ』(日本のTBSが出資し台湾で制作されたドラマ、台湾映画『幽幻道士』の海外宣伝作品で、1988年放送)とアニメ『銀河鉄道333』が好きな小中学生がいることがわかった。調査を担当した十河瑠璃氏は、「子供たちは内容が古いか新しいを気にしない。流行に関係なく、面白いかどうかを重視する」と話す。 世代を超えた復刻ブームの謎の背後に、動画サイトのお薦め機能がある。あることがきっかけで数十年前の動画を見ると、サイトに同じ時代の関連動画が表示される。十河氏は、「バブルブームが後押ししたのではない。デジタル世代が当時の優れた作品に目を向けた結果」との見解を示した。 推進者のいないこのブームは企業の広告戦略にも影響している。飲料メーカーのキリンビバレッジの乳酸菌広告を例に挙げると、2017年12月に同社が動画サイトで後悔したドラマ風の広告『トレンディの法則』はバブル時代の人気ドラマの名シーンを再現している。この広告の再生回数は750万回を超えた。担当者は、30~40代のバブル時代を知る人がターゲットだったが、意外にも10~20代のバブル世代の子供たちが「わからないけど面白い」と評価してもらえたと話した。 また、JR東日本は1987年の映画『私をスキーに連れてって』の役者をスキーイベントのポスターに起用し話題になった。 バブル経済の表面上の輝きは平成生まれの若者を引きつけている。 サテライトヤングの草野絵美は、「私たちは非凡なリーダーのいない時代に生まれ、バブル経済の頃の生活を体験してみたい」としたが、「本当にタイムスリップできてもしない。やはり今の科学技術が好き」と話した。「中国網日本語版(チャイナネット)」 2018年4月20日